ある夏の終わり頃、昼休みを終えて玄関を出たら熊が道路を歩いていました。これはチャンスとデジカメをとりに戻って撮ったものです。
熊は歩行に合わせて頭を大きく横に振りながら歩いて来た。熊の目前30m位の所に4〜5頭の牛がいたが、熊も牛も変わった様子はありません。その雄姿は熊牧場でチョウダイをやってるのとは別物でした。この写真を撮る間、熊は2カ所の牧柵を簡単に潜り抜けて行きました。牧柵は有刺鉄線(バラ線)を30センチ間隔位に2段張ってあります。人間でも潜るのは大変ですが、熊は簡単に潜って行きました。スルリと・・・。熊の通った跡を見ると、この柵を切断したり壊した形跡は全く無くありませんでした。
撮影時、熊と自分の距離は近いところで30m位だったと思います。(絶対にこのような真似はしないでください)その間私と熊は二度目が合いました。熊は移動している途中、写真の様に立ち上がって周りの様子を見ていました。
(後の経験では、350m位離れたフラッシュに大きく反応を示した。)
人間を含む多くの動物は、相手との間に置く距離に個体差があります。通常接している仲間、他の群、異なった種類の相手、性格、縄張り等、それぞれ違います。その距離は自分の身を守ろうとする本能から来るものと考えます。動物の世界では、とくに乳離れの終わってない子供に近づくことは親との対決を意味します。親は子供を死守しようとするのが当たり前なのです。
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